「何か他にない楽しいパンづくりがしたいよなぁ〜」パーネフレスコの杉山バイヤーの口癖である。とにかく楽しいことが好きな男だ。バイヤーの仕事のひとつに、訪ねてくる業者さんの商品を扱うか考えること、そしてこちらが望んでいる商品の提案がある。業者さんの顔を見るたび、「お客様に喜んで頂ける楽しいものないかなぁ〜」と考える。

ある日のことである。「!」。杉山バイヤーが寺彦製粉の村松さんと話している時「地元の小麦でパンができないかなぁ」と言い出した。「ゲッッッッ!!」驚いたのは、村松さんだ。日本の小麦は、あまりパンには適してはいないそうだ。その中で、唯一おすすめなのが、北海道産の小麦。しかしそれも大量に穫れるものではなく、大きなお店には薦められなかったのが現状なのだ。ましてや地元で作っている小麦は、適していないと村松さんはいう。「いやぁ〜、浅羽町の方で小麦は作っていますがねぇ…。それだけでは、あまり膨らまないと思いますよ。あまりお薦めできないなぁ」。そういう村松さんをよそに「やる!絶対やる!行こう!浅羽町へ」。こんなそんなで、このプロジェクトが立ち上がった。

1月28日、「地元の小麦でパンを作ろうプロジェクト」は、新たなメンバーと小麦を求めて、浅羽町へ出かけた。寺彦製粉からは法月さんも加わり、いざ出陣。

JA遠州中央の浅羽事業所長の鈴木徳実さんと営農経済渉外係の小久江厚仁さんを訪ねた。この辺の土地の環境から、今は、「農林61号」を作っている。実はこの小麦は、種蒔きから苦労をする。雨が降ると田んぼが乾かないため、1週間種蒔きを待たなければならない。今年は、天候が悪かったので12月上旬から下旬までかかってしまった。「とにかく、田んぼに行ってみよう」と車を走られた。な〜んとのどかな光景が目の中に飛び込んできた。知らなければ手入れをし忘れた田んぼかなと思わせるような小さな可愛い芽がでていた。今は4葉の時期。枝が立っているのは、鳥よけ。風の音で鳥を防御するそうだ。よく聞く「麦踏み」もこの時期にやる。霜が降りて霜柱ができるこの頃に、麦を踏むことで、麦を強くするのだ。これは小さい段階で行う。麦の世界の星飛馬と星一徹である。この麦踏みで麦は鍛えられて強くなるのだ。ならば小久江さんは、明子?!陰から、麦を見守っている。

さぁ、この麦たちは、明日のスターになれるのだろうか。星飛馬のように輝ける星になれるのだろうか。それは、「地元の小麦でパンを作ろうプロジェクト」の手にかかっているのだ。小麦たちよ、しずてつストアの星を目指して、頑張れ!!
次回につづく。